2013年2月26日火曜日

Ruby Bridges

黒人の子として南部で初めて白人の小学校に入ったRuby Bridgesの映画を見ました。

1960年、6歳のRubyはアフリカ系アメリカ人として初めて白人との統合教育を行う学校に通うことになりました。黒人の生徒はRubyひとりです。

Rubyがこの学校に通うことに白人たちは猛反対。親たちは子どもを学校に来させなくなります。毎朝学校の前には反対する白人たちが集まって大騒ぎ。6歳の少女に向かって罵声を浴びせ、「殺す」と脅します。

Rubyの登校の様子を描いたこちらの絵が有名です。→

北部(ボストン)出身の教師一人を除き、白人の教師たちも皆Rubyを教えることを拒否。Rubyのお父さんはこのために職を失い、近所の食料品店への出入りも禁止されます。

一緒に見ていたPが「これが僕らの娘だったらどうする?」

私だったら6歳の娘が「殺す」とまで脅されていたら、もうその学校へ通わせることはできないと思いますが、Rubyの両親はほかの黒人の子たち皆の将来のために頑張りました。素晴らしいですね。

こんなひどい出来事が起こったのがたった53年前のこととは信じられない気持ちです。現在70歳代の義母はものすごい移り変わりを見てきているわけですね。(彼女は北部出身なので事情は違ったけれど)。そう考えると、オバマ大統領が誕生したときの義母の感激ぶりもよくわかります。

ローザ・パークスのモンゴメリー・バスボイコット事件は58年前の1955年。日本の学校で習ったときには遠い国の遠い昔の出来事のように思いましたが、実際はまだまだ最近のことなんですよね。

この映画、とにかく自分の娘(もうすぐ6歳で半分黒人)とRubyの姿がかぶり、余計にショッキングでした。

詳しくは知らないのですが、今、日本の一部では「○○人を海外に追放しろ!」といったプラカードもってる人たちがいるそうですね。また、アメリカでも人種差別がなくなったわけではありません。

今でも世界のあちこちでひどい差別が残っていることを考えると暗澹たる気持ちになりますが、この50~60年での人種差別をめぐる状況の改善ぶり(学校も分離されていた状態から黒人の大統領が誕生するまでの進歩)を考えれば、今後も社会はよい方向に変わっていくだろうと期待がもてます。

娘の学校ではマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デーにはキング牧師のことを学び、ハイチの独立記念日にはハイチの文化を学ぶといった風に、折に触れ、肌の色の違い、いろんな国の文化などについて学んでいます。人権の尊重や平和の実現などに関して、教育は本当に大切ですね。

娘が大人になったとき、今よりもずっとずっと住みやすい社会になっていますように。

2 件のコメント:

  1. junjunさんのブログを読んで、私も見てみたくなりました。
    他の子供達の未来のために、というRubyの両親、、自分は同じことができるだろうか?と見る前から考えちゃったよ。
    最後のjunjunさんの言葉にズキュンです。。
    ほんと、子供達が大きくなる頃にはもっともっと住みやすい社会になってますように☆

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    1. 図書館で借りられると思うから、見てみて~。私は近くの図書館にはなかったけど、リクエストして借りました。
      ほかの子どもたちの未来のためにといっても、我が子が殺すなんて脅されたら私はくじけちゃうな。Rubyのご両親の勇気には感心しますね。
      今の社会も一昔前と比べたらいろいろ住みやすくなっているけど、環境面とかまだまだ心配なこともあるよね。よくなっていきますように。

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