2015年3月12日木曜日

節約生活

気がついたら5ヶ月くらいアップしていませんでした(汗)。あはは~。でもたまに書きたくなることがあるので、閉鎖しないで置いておきます。

ここ一ヶ月くらい食費減らしに頑張っておりまして、最近ようやく少なくなってきました。(詳しくはこちら→

そんな中で節約ブログ(というより「お金貯めて投資に回して早くリタイアしようぜ」ブログ)を見つけ、暇を見つけてはぼちぼちと読んでいます。(Mr. Money Mustache →

なかなか役に立つことが書いてあります。

例えば、アメリカで4人家族の平均食費は月944ドルだそうですが、もし月の食費を365ドルに抑えて平均額との差額の579ドルを毎月投資に回せば、10年間で102,483ドルに増えるそうです。(投資と言ってもリスクの高いものではなく、低リスクの投資の平均リターン率から計算してあります。)

実際、食費一ヶ月365ドルは無理ですが(少なくとも我が家では)、要は投資って雪だるまみたいなもので、まず小さくても始めればだんだん増えていくということです。(雪だるまほど簡単じゃないけどね。)それは借金についても同じで、たった少しの借金でも返さずに置いておけばどんどん利息が膨れ上がってとんでもない金額に……。

ブログの中に具体的に数字を挙げてたくさん例が出ていて、これを読んでいると今はたった10ドルのことでも10年経ったら大金か……と思い、お金を使うのが怖くなりますので節約効果大いにあります。それに何か買おうとするとMr. Money Mustacheさんに叱られそうな気がしますので、抑止力大いにあり(笑)。

「ケーブルテレビは解約」とか「できるだけ車に乗らずに自転車で」とか納得することもたくさんありますが、「服は毎日洗わなくてもよい。実際に臭ってきたり汚れがついたりしてから洗おう」なんてのもあって、これはちょっと無理(笑)。でも「お金を使う前によく考える」というのは必要なことですね。

今日"Why so many rich people consider themselves "middle class?"という記事を読みました。

年収が10万ドル以上あってもほとんどのアメリカ人が自分はミドルクラスだと考えているそうですが、それはいわゆる「ミドルクラス」のライフスタイルにお金がかかるから。具体的には持ち家や自家用車、子どもの大学資金など。住宅の高い地域では家を買うだけでも大変ですしね。

本当にほしくなくても「みんなもっているから」とか「みんながしているから」という理由だけで、よく考えもせずにお金を使っていることが多いのが問題なんでしょうね。あまり見ないのにケーブルテレビでたくさんのチャンネルを契約しているとか、不必要に大きな家に住んでいるとか……。

例えば我が家も郊外に越してきて、「今の車はここでは小さすぎるから今度はもっと大きいのを買おうね」と話していたのです。

でもMr.  Money Mustacheのブログを読んでハッと気づきました。郊外だから即大きな車が必要って短絡的に思ってたけど、それは単に周りの人たちがみな大きな車に乗っているからじゃないか、って。よくよく考えてみたら我が家は子どもも一人だし、ふだんは買い物とか友だちの家に行くといった程度でしか使わないので、大きな車を買う必要はないのでした。普段は小さな車にしておいて遠出するときだけ大き目の車をレンタルしたほうが安いだろうし、使うガソリンも少なくて地球にもやさしいですよね。

「地球にやさしい」ということには熱心でリサイクルごみを細かく分けたりしている人はたくさんいますが(アメリカにはあまりいないけどね)、「物を大切に長く使う」ということは最近あまり言われないなーと思います。特にファッションに関して。雑誌などでも「エコ」を取り上げる一方で、流行りの物を取り上げてどんどん購買意欲をそそっていますが、これって矛盾してますよね。

前に製造業にいたときに「電気代が安くてすむから即エコというわけではない。その製品を製造するためにすでに多くの資源が使われているので、その分も計算に入れないと」と誰かが言っていたのを覚えています。一般消費者として製造にかかる資源の分までなかなか計算はできませんが、心に留めておくとよいと思います。

そんなことを考えなくてもよいほどたくさんお金があれば一番良いのですが、宝くじに当たるかビジネス始めて大成功でもしない限り、お金持ちになるにはコツコツと貯めて投資するしかありませんので、やっぱりとりあえずは節約ですねー。

節約したい理由は老後資金などもありますが、食べ物などすぐ消えてしまうものに使うのではなく、本当にほしいもの、大切なものにお金を使いたいというのもあります。旅行などもいいですね。(旅行も消えてしまうけど、思い出や経験として残るからよいのだ。)とにかく節約だー。

いつまで続くか分かりませんが(ダイエットみたいにリバウンドが来るかも?)節約生活続けてみたいと思います。(もしjunjunが洗濯代節約のために3日間同じ服を着ていたら注意してね!笑)


2014年10月23日木曜日

これでいいのだ

ブータン、これでいいのだ』という本を読みました。


著者の御手洗瑞子(たまこ)さんという方はブータン政府 Gross National Happiness Commission (GNHC)首相フェローをなさっていた方で、現在は「ほぼ日」から生まれた「気仙沼ニッティング」の社長をされている(→)というあたりのことをネットで読んで知っていて、この本読んでみたいな~と思っていたところ、日本語学校の図書館で見つけたので借りてみました。

うーん、おもしろい!

ブータンという国はもちろん行ったことがないし、これまで行ったことのあるどの国とも違っています(多少シンガポールの人と似ているなと思う点はある)。でも単に「珍しい」という意味でおもしろいのではなく、たまこさんの分析がとてもおもしろいのです。

そして彼女の分析は単におもしろいだけでなく、するどいところもたくさんあります。ブータンの人たちの観察日記でありながら、時々鋭い分析が出てくるところなどはさすがコンサルです。

たとえばブータン政府はGNH(Gross National Happiness:国民総幸福量)という概念を掲げていて、国民の幸福度が高い国です。でもたまこさんの分析では単純にブータン=幸せの国というわけではなく、「ブータンの人たちが幸せなのは幸福を感じる力が強いから」だそうです。うんうん、確かにどこに住んでも何があっても不幸そうな人もいれば、大変な環境でもニコニコしている人もいますよね。

(そういえば、夫の義父の奥さんはフィリピン人なのですが、フィリピン人も幸福を感じる力が強いとどこかで聞いたか読んだかしたことがあります。昔仕事で一緒だったフィリピン人が故郷の洪水の話をしながら「家が流れてもいいのさ。また建てればいいんだから!」がはははは~と笑っていたのを思い出します。)

そして「幸せの国」ブータンも皆幸せで万々歳というわけではなくて、問題もたくさんあります。そのあたりのたまこさんの分析も鋭いし、鋭い中にも温かさがあって、そこがまたよいです。

この本読むと、自分のことも「これでいいのだ」と思えてきます(笑)。

なるほどなあ~と思うところはたくさんありましたが、一か所だけご紹介。

たまこさんの元上司の方の言葉です。(以下抜粋)
「幸せになろうと思ったらね、自分の幸せを願ってはいけないんだ。自分の幸せを探し出したら、どんどん、幸せから遠ざかってしまうよ」
「幸せを願うのであったら、自分の幸せではなく、周囲の人の幸せを願わなければならない。家族だとか、友人だとか、自分の身近な大切な人たち、そして周りの人たちが幸せでいられるように、できるかぎりのことをするんだ。……人のためになにか役に立つことをして、相手が幸せになるのを見ると、自分にもとても大きな満足感が返ってくるんだよ。それは、自分のためになにかしたときより、ずっと大きな満足感なんだ。……」
本当にそうですね。自分の幸せ(出世したい、お金持ちになりたい、結婚したいなど)ばかり追い求めていると手に入らなかったときに落胆したり、人を羨んだりして幸福からどんどん遠ざかり、逆に「不幸度」が上がってしまいかねません。

手元に置いておいて、時々自分への戒めも込めて読みたい本です。(図書館で借りたので返さないといけないのですけどね。)「戒め」なんて厳しい言葉を使いましたが、この本はくすくす笑いながら読める本。ほんわかした気持ちになれます。

たまこさんのブータン時代のブログ記事はこちら→

「ほぼ日」でブータンのことを語るたまこさん→

「ほぼ日」黄昏 ブータン編(糸井重里さんと南伸坊さんがブータンへ。でもこの方たちはブータンとは関係のない話ばかりしています。笑)→

ブータン、一度行ってみたいです。いつ行けるかわかりませんが、行きたい場所リストに加えておこう。

2014年10月20日月曜日

『Flight of the Sparrow』と『乞食の子』

最近読んだ本2冊。

1冊目は『Flight of the Sparrow: A Novel of Early America 』。


主人公のMaryは初期にイギリスからアメリカに渡ってきた清教徒。牧師の夫と4人の子どもたちと暮らしていましたが、イギリス人とアメリカ先住民(インディアン)との抗争がひどくなり、ある日夫の留守中にインディアンに襲われ、捕らわれてしまいます。3ヶ月後に身代金と引き換えに元の生活に戻るのですが、実はMaryはインディアンの自由な生活が気に入り、窮屈な元の生活には戻りたくないと思っていたのでした。

これは実際にあった話を元にして書かれた小説で、このMaryという人はその時の体験を後に本にして出版しています。そちらのほうは読んでいないのですが(図書館とかにあるかな?昔の英語で書かれていて私には理解できないかも?)、この本は小説なのでMaryの心情などはフィクションと思われます。

でもとても興味深かった! 男女平等や子育ての方法、奴隷制度についてなど、いろいろと考えさせられる本です。インディアンのことや奴隷制度のこと、もっと知りたいと思います。

実は我が家のPは(ということはつまりうたこも)ネイティブインディアンの血が少し入っています(お母さんの曽お婆さんだか何だかに一人います)。Pのお母さんとお兄さんは正式にその部族として認定を受け、インディアンの名前ももらっています。その点からも個人的に興味あります。

毎年Thanksgiving(感謝祭)のシーズンになると小学校からプリマスプランテーションに遠足に行くことが多いですが、今年もうたこは今月末に行きます。家族でこれまで2回行ったことがあり、前の学校からも2回行っているので、今度で5回目。初期のイギリスからの植民者、そして当時のインディアンの生活ぶりを再現してあり、とても興味深いところなので、まだ行ったことのない人はぜひ行ってみてください。私もこの本読んでまた訪れたくなりました。(以前行ったときのブログ記事はこちら→


もう一冊は『乞食の子』。


以前に出版翻訳の仕事をしたとき、言葉遣いについての注意をいろいろといただいて、その中で「乞食」というのは使ってはいけない言葉として挙がっていたと思うのですが……。衝撃的なタイトルなので目を引き、日本語学校の図書館から借りてきました。

台湾で物乞いの子として生まれた人の半生記です。お父さんは目が見えないために楽器の弾き語りなどをして施しを受けて生活をしており、お母さんは重度の知的障害があるのでこれまた仕事ができません。この人はその両親の2番目の子(上に姉がいる)として生まれ、幼いうちから両親と弟妹たちの生活のため、自分自身も物乞いに出て一家を支えます。屋外に寝たり、豚小屋で暮らしたりしながら10歳で始めて学校に入ります。学校のあと両親と幼い弟妹たちの世話、物乞い(10人分の食べ物をもらうのはとても大変)、そして夜遅くから勉強という日々を送り努力を重ね、今では工場長という地位を得て、結婚して家も構えています。

先ほどの『Flight of the Sparrow』でもインディアンたちが食べ物を探すのに苦労する様子が出てきて、私がいつも当たり前と思っていること(食べ物がいつもたくさんある、暖かい家があるなど)が当たり前でない人たちもいるのだということを改めて考えさせられました。(屋根のあるところで寝られない人たちもいるし、現代の日本やアメリカでもお金がなくて満足に食べられない人たちがいますね。)

よく「育ちがよい」とか「育ちが悪い」とか言いますが、この言い方、私はとても気になります。

以前、ちょっとだけ不定期に里子を預かったことがあり、「育ちが悪い」という言い方を聞くたびにその子たちのことを思います。小さいときから親に虐待されていたり、育児放棄されたりした彼女らはきちんとした家庭教育を受けているとは言えませんが、彼女らには何も非はないわけで、彼女らのことを「育ちが悪い」なんて絶対に言ってほしくはありません。(「育ちがよい」というのは褒め言葉なのでよいのかもしれませんが、私はそれでもその子らの顔が浮かんで切なくなるので、その言い方も好きではありません。)

この進(ジン)さんも乞食の子としてさげすまれ、結婚のときにも猛反対されます。貧乏な(貧乏の範疇を超えているくらいに貧乏)家に生まれて幼い時から働かなければならないだけでも大変(これも大変という言葉で言い表せないくらいに大変)なのに、さらにそのことで人からさげすまれたりののしられたり。踏んだり蹴ったりもいいとこですね。

またこの点でも先の本とかぶります。「だってあいつらインディアンなんだぜ」みたいな。「インディアンだから」「奴隷(黒人)だから」ひどい仕打ちをされても仕方ないなんて、現代の私たちからしたらおかしいのは当然ですが、今の私たちだって、程度の差こそあれ同じようなことをしているのではないか、じっくり考えてみたいです。

『乞食の子』は日本語学校にあるので(今週土曜日に返します)、日本語学校に行かれる方は読んでみてください。もっと努力して真面目に人生生きようと思わせてくれる本です。

2014年10月17日金曜日

フリーランスで働くということ

作家、柳美里さんが原稿料不払いのために休載を決められたそうです。(柳美里さんのブログ→

それに関連して、「コンテンツメーカーの待遇を早急に良くしないと、日本はどんどんつまらなくなるよ」という記事(→)も読みました。

私は作家ではないけれど、フリーランスという立場では同じ。翻訳料が振り込まれず、催促してようやく1/3だけ入ってきたこともあるし(そのあとはもう面倒であきらめてしまった)、出版翻訳の仕事をしたときにはあまりに安くて、時給計算したら絶対最低賃金下回ってたと思う。(でもそれはわかっていて引き受けたのでその出版社さんに恨みはありません。たくさん売れる本じゃないのでしょうがないのです。)

有給休暇がないとか会社でもらえる福利厚生のメリットがないとか、いろいろ不安定要素はありますが、いちばんの不安はいつ何時仕事がなくなるかもしれないこと。

私よりも優秀な人がたくさん出てきて私に仕事が来なくなる可能性もあるし、仕事の質はあまり変わらなくても私よりずっと安く引き受けますよとか、短期に大量できますよという人がいればそちらに行ってしまうだろうし、今たくさん仕事をいただいている翻訳会社が倒産しちゃったらとか、景気がすごく悪くなって翻訳外注する会社が激減したらとか、考えればきりがありません。

そして怖いのが自分の失敗。人間なので間違いを100%なくすことは不可能ですが、大きな間違い(たくさんすっぽり抜けていたとか、納期を間違っていたとか)があれば、たった一度でも今後まったく仕事が来なくなる可能性があるので怖いです。フリーランスって信用が勝負ですから。

実はほんの2日ほど前に失敗してしまいまして、表が切れていたのでそこでおしまいと思っていたら実は次のページに続きがあったという……。見直したときにも気がつかなかったんだなー。それで翻訳会社から夜メールが来ていたのだけど、もう私は寝ていて朝まで見ておらず、向うで対応してもらっていました。それなのに同じ会社からまた仕事の依頼をいただいて、感謝感謝です。「あの人に頼むと危ない」ってことになったら困りますから、もっと気をつけないと。

会社員でも自分の勤めている会社が倒産するとかあり得るので、フリーランサーだけが厳しい状況にいるわけでもないのですが、自由度の高い分、リスクも高い気はします。

とはいえ子どもがまだ一人では通学もできないなど今の自分の状況を考えると、今の働き方がいちばんよいのですけどねー。休みたいときに休むこともできるし(その分お金も入ってこないけど)。

これからも丁寧に仕事していきたいと思います。がんばろー。

2014年9月29日月曜日

Hidden Girl - 児童奴隷の実話

『Hidden Girl』という本を読みました。


エジプトの貧しい家庭に生まれ、8歳で裕福な家庭に売られ(先にこの家庭で働いていた姉が盗みを働いたとのことでその借金のかたに置いていかれた)、アメリカに移住したその家族と共にアメリカに密入国。カリフォルニアでまたメイドとして奴隷状態で働かされ、12歳近くになってようやく児童サービスに保護された女性の実話です。彼女は今では以前の彼女のように捕まっている人たちを助けるための活動をしています。(Huffpost Liveで彼女のインタビューを見つけました。→

売られたときの年齢が娘(7歳)と近いこともあり、学校にも行けず、医者や歯医者にも診てもらえず、食事は一日一回、ガレージに寝かされ、夜中まで働かされ…という彼女の置かれていた状況には本当に胸が痛みました。

娘が前に「昔じゃなくてよかった。昔だったら私は茶色いから奴隷で、ママは白いから(「黄色」人種なんだけど娘はその辺区別がついてない)別々になるところだった」と言ったことがあります。自分の娘だったら…と考えたらたまりませんね。

奴隷制なんて遠い昔の話と思ってしまいがちですが、実際のところ、現代でも奴隷状態に置かれている人は世界にたくさんいます。去年だったかな、教会にたまたま現代の奴隷解放活動に関わっている方が来てお話をされたことがあり、衝撃を受けました。アメリカでも農場などで奴隷状態で働かされている人たちがいると聞きますし、性産業もそうですよね。前に住んでいた国でもメイドさんの処遇があまりにもひどくて飛び降り自殺するケースとか新聞で読んだことがあります。

Huffington Postの「現代の奴隷労働」に関する記事(日本語)→

著者が助けられたICE(Immigration and Customs Enforcement:移民税関捜査局)の人身売買に関するページ(英語)→

UNICEFの児童売買に関するページ(英語)→

この本はヤングアダルト向けの本で、著者自身の英語スキルもあってか、とても簡単に読めます。人身売買の犠牲になっている人を救うために何ができるか(どんなサインに気をつけるべきかなど)についての著者のアドバイスもあります。彼女の場合もおそらく誰か近所の人が気づいて通報してくれたために解放されました。気づいて通報することが大事ですね。

今私が住んでいる環境の中で人身売買の被害者に遭遇する可能性は低いように思われるけれど、アンテナ張っておきたいと思いますし、実際に私が直接見聞きすることはなくても、世の中にはまだまだこういうことがあるのだと忘れずにおきたいと思います。


2014年9月11日木曜日

イギリスに移民多すぎ?

1ヶ月も前の記事ですが、ロンドン在住のクローデン葉子さんのブログ記事を転載したハフィントンポストの記事で見つけたBBCの番組がとても興味深かったので、ご紹介します。

Nick and Margaret Too Many Immigrants in UK Episode 1 BBC Documentary 2014



Nick and Margaret Too Many Immigrants in the UK Episode 2 BBC Documentary 2014


内容についてはハフィントンポストの記事(上にリンクあります)や元のブログ記事のほうに詳しい紹介がありますが、イギリスで増え続ける移民について厳しい意見をもつイギリス人5人と移民5人をペアにしてお互いの生活ぶりを知り、最後に自分が組んだ移民がイギリスにとってGain(利益)かDrain(損失)かをイギリス人が判断するというものです。

実際に移民の暮らしぶりを知ってみると、それまで反対していた人たちの意見がかなり変わってきます。特に2年間仕事がないと嘆いていたイギリス人の若者はフランスから来たカフェ店員の女性に逆に仕事探しの方法をアドバイスしてもらったりなんかして、自分はこれまで甘かった、って悟るところなど、ほんとおもしろかったです。移民の実際の仕事ぶりや生活を知らずに思い込みで「移民のせいで俺らの仕事がなくなった」と思っていたのですね。

また、ちゃんとしたデータではなく、人づての話や自分の思い込みで反対していた人たちも多かったです。データを見てみると、例えば移民の子の多い学校のほうが成績がよいとか(これはアメリカでは当てはまらないと思うけど)、一人当たりの平均医療費も移民のほうが少ないとか(若い人が多いため)、移民の犯罪率が特に高いわけではないとか、いろいろとわかってきます。

移民問題に限らず、不確かな情報や思い込みで判断してしまっていることってけっこうあると思うので、戒めにしたいです。

あとね、自分も移民の子なのに「移民多すぎる!」って反対してる人もいて、なんだかなあ~と思いました。

アメリカでは私自身も「移民」ですから、余計に興味深かったのかもしれませんが、日本もこれから労働人口が足りなくなって移民をもっと受け入れようかという話になっていると思いますので、そういう視点で見てみるとおもしろいかも。

2014年5月7日水曜日

華氏451度(Fahrenheit 451)

今日友人とも話していたのだけど、食べ物は毎日食べるし、ブログも内容が簡単だからささっと書けるけど、この「あたまのなか」のブログはちょっと時間がかかるので後回しになり、ついつい放置状態……。2ヶ月半もほったらかしてました。

レイ・ブラッドベリの『華氏451度(Fahrenheit 451)』を読みました。(例によってオーディオブックなので「聞きました」?)


昔この話を基にした映画をケーブルTVか何かで見ましたが、本のほうは初めて。本を読むことが禁じられている(見つかったら家ごと焼かれる)未来の話です。

未来の話なんですが、読んでいてこれは現代の話ではないかと思いました。TVやインターネットで情報がどんどん入ってきて、何も考えなくても楽しめる。そういう楽しみばかりに夢中になって、自分の頭で考えること、景色などを楽しむこと、大切な人を気遣うことなどが減ってきている……。

なんだかぞぞーっとしました。

私も仕事柄いつもPC使っていて、iPhoneもあるし、いつもネットとつながっていないと落ち着かないようなところがあります。もっとアナログな生活も大切にしなければね。

もちろん和訳も出ているので、皆さんも読んでみてください。わが身を振り返ってぞぞっとするかも。