2013年5月21日火曜日

「よい学校」とは?

今夜、Pが市のSchool Committeeのミーティングに行ってきました。

簡単に言うと「人気のない学校にSchool Committeeが大きく介入して、大幅なプログラム変更などを可能にする」という動議が出され、学校をサポートするために(この動議を阻止するために)行ってきたのです。

我が市は学区が細かく分かれておらず、市内の公立学校をどこでも選べるようになっており(ボストン市と同じ方式)、第3希望までを出して抽選で学校が決まる仕組みになっています。

うたこが通っている学校はうたこの伯母さん(Pの姉)が校長をしていますが、実はあまり人気のある学校ではありません。(第一希望に選ぶ親が少ない。)

私を含め、この学校の親たちが考え付く不人気の理由は以下のとおり。
・ニーズの高い生徒(移民のため英語が不十分、貧困家庭から来ているなど)が多い。
・そのためにテストのスコアなども低い(確かめてないけれど、たぶん)。
・そのために親の参加度も低い。
・人種の偏りがあるため、白人家庭には人気がない。
・コミュニケーションが悪い。(よい内容がたくさんあるのに情報が発信されていない。)
・理由はわからないが、市のFamily Resource Centerが親たちにこの学校を避けるよう指導している。(←という証言がいくつかあり)
・Parent liaison担当者があまり熱心でない。(学校を選ぶ際にほとんどの親がスクールツアーに参加するので、この担当者の仕事ぶりは重要ポイント)

うたこはこの学校にJK(Junior Kindergarten)から通い、今はKinderで2年目です。去年の先生も今年の先生も素晴らしく、子どもはたくさんのことを学んでいます。入ったときはもちろん読み書きできませんでしたが、今では本も一人で読めるようになり、答えが2桁になる足し算でもできるようになりました。家庭が貧しくてあちこち連れて行ってもらえない子たちにもいろんな経験をさせたいという先生たちの意向でフィールドトリップも多く、地元の消防署からサーカス、劇やコンサートまで、いろいろなところに連れて行ってもらっています。また、ハーバード等の大学と連携した活動もあります。

市内のほかの公立学校でも同様のことはやられていると思いますが、人気がないとされているうたこの学校だって負けないようなよいプログラムがあるよ、ということです。(ほかの学校に通わせたことがないので確実なところはわかりませんが、たぶん。)だからこの動議は不人気の理由がよくわかっていない、的外れなものであると言えます。

正直なところ、うたこの学校のランクが低いと知ったとき(入って直後だったと思う)、ここでいいのだろうかとも悩みましたが、今はこの学校でよかったと思っています。

これはほかの親たちも同様なようで、前日に声をかけたにも関わらず50人が今夜のミーティングに集まり、この動議に対する反対を訴えました。

実はPTO(PTAと同じです)も休眠状態だったのですが、去年あたりから順調に参加者が増え、9月からの来年度はもっと本格的にいろいろやっていこうとしているところです。PもTreasurer(会計)で頑張っています。

「よい学校」って何かなあとよく考えます。

偏差値の高い学校や問題のある子の少ない学校=よい学校と考える場合もあるでしょうが、私は自分の子どもには多様性のある生徒たちの中で学んでいってほしいと思っています。学校って勉強だけでなく、社会のことをいろいろと学ぶ場所ですから。

「よい学校」というのはその子によって違うとも思いますから、うたこの今の学校がどの子にとってもよい学校とは思いませんが、うたこは喜んで通っているし、ちゃんと勉強もできているので、この学校がうたこにとってよい学校でない理由は見つかりません。

うたこの学校での様子については、別のブログでよく書いているので、そちらで→

とりあえず問題の動議については、多くの親が駆けつけて反対を表明したこともあり、今回おそらく否決されそうです。

PTOの活動については、おそらくまた別に書きます。今、作り上げているという感があって、なかなかエキサイティングです。

0 件のコメント:

コメントを投稿